サプリメント 4 – アルギニン
2016/12/31
アルギニンは先に前の記事でお話したこと以外にも生体内で様々な効果を発揮することで知られています。例えば、成長ホルモンやインスリンの分泌促進作用です。成長ホルモンにはたんぱく質の合成促進作用や、筋細胞へのアミノ酸の取り込みを促進する作用がよく知られています。
アルギニンによる成長ホルモン分泌を介してたんぱく質同化を促進すると考えられています。また、インスリンは血統の調節だけでなく、たんぱく質の同化作用を持つため、アルギニン摂取により、これらのホルモン分泌が促進され、筋肉の増加効果が期待できます。
NO(一酸化窒素)
これに加えて、アルギニンはNO(一酸化窒素)の供与体にもなります。NOは欠陥の内皮細胞アルギニンから産生され、欠陥を拡張させることで全身で様々な効果を発揮すると考えられています。短期的には血流量の増加や、筋肉への糖の取り込み調節などの働き、長期的には筋肉量の増加などがよく知られています。
また、運動により筋肉のNO合成酸素が増加することからもアルギニンのNOを介した筋肉への効果が証明されています。
アルギニンとBCAA
アルギニンと併用して摂取すると効果がでるサプリメントは色々ありますが、中でもBACCとシトルリンはお勧めです。BCAAは体内で作ることができない非必須アミノ酸で、筋肉を構成するアミノ酸の約35%を占めることで知られています。
摂取による主な効果として筋肉の合成促進、分解抑制が知られていて、運動系サプリメントとしてエビデンスも豊富にあります。また、BCAAの摂取によりエネルギーが産生されることも知られていて、それに関わる酵素活性は筋肉で肝臓の約60倍も高く、一般的なアミノ酸アミノ酸が肝臓で代謝されるのに対して、BCAAは筋肉で主に代謝される。
そのため、NO産生に伴う栄養の組織相違向上を期待されるアルギニンと併用することで、お互いの作用における利点を最大限に活用することができ、より効果的なトレーニングに結びつくのではないかと考えられています。
アルギニンとシトルリン
次にシトルリンですが、シトルリンはアルギニンと同様にオルニチン回路を構成するアミノ酸です。肝臓や腎臓で、シトルリンはアルギニンに代謝されるため、シトルリンの摂取は血中のアルギニン濃度を有意に上昇させるために大変有効なサプリメントといえます。
また、シトルリンはフランスなど欧州の一部では疲労回復用との医薬品として利用されていることもあり、また、アメリカでもアルギニン同様に利用されています。このように欧米でアルギニンとシトルリンが併用されている理由は、やはり体内でNOを産生する効果が期待されているためではないでしょうか。
NO産生を介した効果をシトルリンの単独摂取とBCAAと併用摂取した実験では、シトルリンとBCAAを併用した実験の方がより高い運動パフォーマンス結果を示した。
シトルリンとBCAAのどちらか一方を単独摂取するよりも両方を摂取した方が血中のアルギニン濃度が高まり、NO濃度が高くなることが証明されたのです。両方を摂取した方が、運動パフォーマンスを上げて、筋肉を大きくすることに効果的だということがわかりました。