心臓と血液サラサラの関係 / 飲む油で健康に
2016/11/27
心臓を大切にすること
心臓は私達が起きている間も寝ている間も休むことなく絶えず動いています。だからこそ、できるだけいたわり、無理をさせないことが大切です。心臓をいたわる食べ物のひとつは、黒ごまといわれています。黒ごまには血液サラサラにする栄養素が豊富で、心臓の負担を減らしてくれます。
心臓に負担をかけない食べ物とは?
これらの栄養素はリノール酸やリノレン酸、ビタミンEなど、コレステロール値を減らすものに効果的です。他にもゴマグリナンがあり、これは非常に優れた抗酸化物質で、活性酸素の働きを抑制することに役立ち、身体全体の老化を予防してくれます。牡蠣やアサリ、ハマグリなどの貝類には血を作るために必要な鉄や銅が豊富に含まれています。
肉を食べたい時は脂身の少ないものを選びます。心臓の病気を持つ人は、動物性脂質を過剰摂取する傾向があります。タンパク質が豊富で脂質が少ない鶏ササミやムネ肉、豚のヒレ肉が適しています。豚肉には糖質をエネルギーとして消費するビタミンB1やビタミンB2、コレステロール値を下げるナイアシンが多く含まれています。
続いて、心臓に負担をかけない飲み物はオレンジジュースです。オレンジジュースには抗酸化作用があり、心臓に負担をかけず健康に良い飲み物のひとつです。気をつけるべき事は、砂糖です。砂糖がたくさん入っているオレンジジュースも多いので、オレンジ果汁100%を選ぶのが大切です。
また、レモン果汁が入ったはちみつレモンやレモンスカッシュも、砂糖や過剰摂取に気をつければ身体に良い飲み物といえるでしょう、レモンに含まれるクエン酸によって血流が良くなるといわれています。
α-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸の効果
最近の研究で分かっているのは、コーヒーにも良い効果があるという事です。コーヒーにはポリフェノールが含まれていて、このポリフェノールが狭心症や心筋梗塞を予防すると考えられています。心臓は血圧が急激に変化すると負担がかかりますが、この研究によるとコーヒーに含まれるカフェインで高血圧にはならないと結論付けています。
また単純に水を1日1.5L飲むことで、心臓の働きを軽くできます。水はあらゆる飲み物の基本となる飲み物で砂糖や化学成分など不要なものを含んでいません。
食事とは別に水分補給を積極的に行うと、サラサラ血液へと血液が改善されていき、血液を全身に送る作業が楽になるといわれています。入浴や就寝する前にコップ1杯飲むと効果的です。
血液をサラサラにしたり血管を強くするのに油を飲む方法があります。「油をのむ?」と驚かれるかもしれませんが、飲んで健康を保てる油があるのです。しかも飲みやすい。
飲む油では亜麻仁油やエゴマ油が有名です。亜麻仁油はアマ(亜麻)という1年草の植物の種(亜麻仁)を、圧搾して、つぶして溶媒、抽出して採れる油です。亜麻仁は、英語ではフラックスシードと呼ばれています。
亜麻は、中央アジア原産で、比較的寒い気候のところで栽培される植物です。日本では北海道で生産されていますが、生産量は多くありません。カナダ、中国、インド、アメリカ合衆国などで多く生産されています。
亜麻は紀元前の古代エジプトの時代から栽培されており、古代ギリシャの医学者ヒポクラテスが、胃腸の調子を良くするとして亜麻仁油を健康に役立つものと認めたところも「世界最古の健康食品」ともいわれています。
17世紀、薬用として中国から日本に亜麻仁油が伝わりましたが、日本で生産されることはなかったようです。その茎の繊維はリネンといわれ、柔らかいが強度が強く、上質な繊維として知られました。通気性が良事から寝具や下着に適していると言われています。最近のリネン製品の人気はここからきているようです。
亜麻仁油は、油なのに水溶性であるため、塗料やインクの原料、皮製品や木製品の仕上げに使われています。最近では美容、健康に役立つことから、そちらでも注目を浴びています。
亜麻仁油は、ビタミン、ミネラルを微量に含んでいますが、そのほとんどが脂肪です。
その脂肪には、α-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸などが含まれており、その中のα-リノレン酸とリノール酸が人間が生きていく上で必要かつ重要な成分である、必須脂肪酸です。
「必須脂肪酸」、一度は耳にしたことがあるかもしれませんが、この必須脂肪酸は体内で作ることができないため、食べ物で摂取する必要があります。コレステロールが増えるのを抑え、血流の改善や動脈硬化の予防、免疫力をアップする働きがあると言われています。
亜麻仁油の成分の約6割が、必須脂肪酸のα-リノレン酸と言われており、亜麻仁100g中24.7gのα-リノレン酸が含まれています。この数字は植物の中で最も多いといわれています。
α-リノレン酸とリノール酸については、また別の項で詳しく話していきたいと思います。