サプリメント 3 – アルギニン
アミノ酸の重要性については前にお話しした通りですが、ここではアミノ酸の中のアルギニンという成分いついてお話したいと思います。アルギニンは大豆やにんにく、うなぎなどの滋養強壮の効果があるイメージの食材に多く含まれています。
必須アミノ酸と非必須アミノ酸
アルギニンはエナジードリンクに含まれることでよく知られています。アミノ酸で、たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の1つです。体たんぱく質を構成するアミノ酸は体内で作ることができない9種類の必須アミノ酸と作ることができる11種類の非必須アミノ酸に大きく分かれています。アルギニンは非必須の1つです。
激しいトレーニングをした後や怪我をした時などは体が要求するする量が増え、食事などからの摂取を求められるため、条件付きアミノ酸(準必須アミノ酸)と呼ばれることがある。
アメリカでは、パンプアップや筋持久力維持を目的として摂取する素材として広くにわたり一般的で、数多くの製品に含まれています。アルギニンはオルニチンサイクルを構成する3つのアミノ酸のうちの1つとしても知られている。
オルニチンサイクルとは尿素回路とも呼ばれていて、肝臓で体内に存在するアンモニアを代謝して、尿として対外へ排出する人体仕組みの1つです。アンモニアは疲労物質のひとつといわれていて、体内に蓄積するとエネルギー産生の低下や、パフォーマンスの低下が引き起こされることが知られている。
私達がトレーニングをした時、筋肉の分解やエネルギー代謝の過程でアンモニアが体の中で産生される。そのため、オルニチンサイクルを活発にして体内に蓄積するアンモニアを対外へ排出することはパフォーマンスの低下を抑えることにつながると考えられています。
人体にアルギニンを投与して、90分間自転車走行させて血中のアンモニア濃度を測定したところ、投与していない時より血中アンモニア濃度の上昇を有意に抑えるいう研究もあるようです。
アルギニンとエネルギー産生
人が筋肉を動かす時にはATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー源が必要になります。ATPは全ての細胞に存在して、エネルギーの共通貨幣とも呼ばれるほど前進にいたるところで使用されている重要なエネルギーです。体内にはATPを生み出す仕組みがあり、その1つがTCAサイクルだということが広く知られています。
アルギニンを摂取することで、このTCAサイクルを活性化させることが動物の試験でもわかっている。動物を使った試験では、動物を3つのグループに分けて、2つのグループには運動負荷を与えて、そのうちの1つのグループにはアルギニンも合わせて投与してTCAサイクルに関わるクエン酸合成酵素活性を確認しました。
その結果、運動とアルギニン摂取を併用したグループのみがクエン酸合成酵素活性が活性化されていることが確認されました。これによって、運動時にアルギニンを摂取する事でエネルギーの産生を促す可能性がしめされるため、運動時にアルギニンを摂取することは、エネルギーが消耗し、疲労しているような上体に有効な可能性が期待されます。
また、ATPはすぐに使えるエネルギーであるがゆえに保存がきかない。そのため、エネルギーを大量に消費する筋肉や神経細胞などではATPをクレアチンリン酸として蓄えており、そのクレアチンリン酸を合成する材料としてもアルギニンがしようされており、体内におけるエネルギーに関わる重要性を感じることができる。
続きは別項でお話したいと思います。